『Happiness』



「・・・・・・・プリンセス、そればっかりは駄目です」

「ほんとに?」

「本当に」

「ほんとのほんとの、ほんとうにっ??」

「駄目です」


事の起こりは。僕が偶然見つけてしまったことにある。

何って・・・こっそりと、月から抜け出そうとしている姫の姿を。

だからマーズやマーキュリー・・・彼女達がいつもしてるように、地球に遊びに行こうとした姫を止めたはいいものの、

「地球に行きたいのーっ」と言い張って聞こうとしない。

・・・・これはどうやってなだめたら良いのか・・・。


「だってだって、本当に地球は綺麗なのよっ??自然も沢山あるしっ・・・・あ、勿論此処での生活も楽しいのよ?

でもね、私は月と地球での違いというかっ・・・もっと沢山の事を学びたいのっ!」


わたわたと腕を振り回して必死にその事を伝えようとする、目の前の相変らず可愛い姿に、

思わず頬が緩みそうになりつつも・・・・ぶんぶんと首を振る。

ここは、心を鬼にして姫を止めないと・・・!!


「・・・姫の口から、『学びたい』という言葉が出るのは感心です。ですが、きっと遊びに行く為の口実なのでしょう?」

「ちっ、違うもん!ちゃんと、学びたいって思ってるものっ」

「地球に学びに行くとしても・・・地球は月よりもはるかに危険です。

地球には、色々と未知な生物も居るかもしれませんし・・・とにかく、危険です」

「危なくなんか、ないよ?」

「・・・・?何故ですか?」

「だって、いつも傍にウラヌスが居てくれるもの」


いつもと同じような、会話のテンポで。

僕が嬉しくなる言葉を、笑顔でさらっと言ってくれる。

―――――――あぁ、やっぱり僕は、貴女には敵わない。


「・・・ウラヌス??どうかしたの?」

「・・・・・ふぅ。貴女には参りましたよ」

「っ・・・??な、何??参ったって・・え、地球に行っても良いのっ??」

「・・・・・・ただし、時間はきっかりと決めて、誰にも見つかることなく、です。

そして今回は僕もお供します。宜しいですか?」


姫は勿論、二つ返事で上機嫌。

きっと、ネプチューンがこの場に居たら『貴方は本当に甘いのね?』、なんてくすくす笑いながら言われるだろうけど。

でも仕方ないんだ。・・・・だって、このお姫様には勝てる気がしない。



×××



それから数分後。僕らは早速地球へと降り立っていた。

今日は『海』という処に行くらしい。

『海』・・・・月には無いモノだ。本や映像で見たことはあっても、実際に見るとなると・・・・


「っ・・・・綺麗ーっ!!」

「えぇ、そうですね」

「だって、ウラヌス見て!ほら、こんなに青く光ってるのよ??

この『海』!すごく、すごくきれいーっ!」


目の前に居る姫は、心底楽しそうで。あんなに楽しそうに笑ってる。

けど・・・あのはしゃぎよう・・・何だか危ない気がする・・・


「ねぇウラヌスっ!こっちに来て!ほら、水っ・・がっ・・・・??」


その時だった。

―――――――グラリ。

足がもつれたのかどうか分からないけど、姫は一瞬にして体のバランスを崩したように見えた。

僕は頭で考えるが早いか、途端に駆け寄り・・・姫の体を抱き上げて、いた。


「プリンセス・・・楽しいのは分かりますが・・・」

「えへへ・・・ごめんねウラヌス。楽しくて、はしゃぎすぎちゃった」

「まぁ、貴女の笑顔が見られれば何よりです」

「・・・・ウラヌス・・・」

「・・・?何ですか?」

「あのね、私今すごく楽しいの。全部ウラヌスのおかげよ。ありがとうっ」


ふんわりと本当に嬉しそうな笑顔に、見てるこちらも嬉しくなる。


“―――――これからも、貴女の幸せが続きますように”。


愛しい姫の姿を見ながら、僕はそう心に願った。


貴女が居てくれるその日々こそが、僕の幸せだと思うから。-fin-













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淡雪千鶴さんから頂きましたvvウラセレです〜!
なんと雑記にのせた上の絵を見て書いてくださったそうで・・!うわ〜〜幸せすぎます〜〜!!
姫が本当に大事なウラヌス、萌えます・・・!プリンセスには甘いウラヌス、そして抱き上げた後
姫の柔らかさにドキっとしてしまえばいいと思います!(笑)そしてセレニティは無邪気にウラヌスの瞳を
のぞき込んでどうしたの?とか天然なことをしてしまうといいな・・!ウラヌスますますくらっと・・!(笑)
千鶴さん本当にありがとうございました〜vvvし・・しあわせ・・(萌)