揺れる想いはウソに隠して
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金色の紐が結ばれて、残りの金糸が風に揺れる
地球と同じ色の青い宝石はたまに寂しそうに揺れる
今日も同じように。
「おーだんご」
「・・・あ、星野。今日部活だったの?」
「ああ、思いっきり暴れてスッキリしたなぁ」
「お疲れさま」
昼の騒がしさがうって変わって、人気のない夕方の教室。
アイツは一人で座っていた。
「もうほとんど皆下校しちまったぜ?一人で何やってんだよ。もしかして
居残り補習でもさせられたのか〜?」
いつもアイツをとりまいてる奴らは心配しただろう。
それも笑顔で断って、一人になりたかったのかもしれない。
オレは出来るだけ明るく話し掛ける。
「う、うるさいわね!」
「ははーん。図星かあ」
「ぐぐっ・・・よ、世の中に数学なんてムズカシーものがあるのがいけないのよ!!」
「お前なぁ、小学生じゃねえんだから・・・何やってたんだよ」
「宿題だって忘れなかったし手もつけたわよー!!」
オレのからかいにおだんごは顔までおだんごにして、机をバンと叩いて反発する。
相変わらず、オレたちの会話はこんなもの。
「じゃあなんで補習なんか受けてたんだ?」
「・・・考えごと・・・してたら宿題、手につかなくなっちゃって、さ・・・」
一人になりたい時ほど、独りを感じる時はない。
いつも皆と一緒にあんなにまぶしく明るく笑ってるのに、
どうしてたまに寂しいと嘆く目をするんだろう。
誰にでも懐こくて優しいのに、どうしてたまに孤独を感じさせるんだろう。
「・・・好きな男のことでも、考えてたのか?」
「あんたにはカンケーないわよーだ」
寂しさを漂わせたのはほんの数秒で、すぐにオレに舌を出してふくれっつらに戻る。
こうしていつも、オレはほんの一瞬に等しい寂しさの原因を求めようとする。
でもいつも、明るく跳ね返されてしまう。
夕暮れの教室はそれだけで静寂が訪れていて、一瞬の寂しさも余韻として残してしまう。
「カンケーあるぜ、少しなら」
「どこにあるってのよ」
「友達として、心配だろ?」
「あんたに心配されてもどーせあたしの頭の悪さは変わんないのよっ!」
「いや、そーじゃなくて・・・」
おだんごにはちょっと話が追いつけなかったらしい。
そんな所に少し呆れながら、オレは時に面白く、時に愛しく思う。
「じゃ、じゃあ何なのよ」
明るく振舞って身構えるおだんごに、
ムリしなくていい。そう思って微笑んだ。
「お前の考えごと。あんまり思いつめると体壊しちまうぞ」
おだんごもようやくオレがからかってるわけじゃないと気付いて
身構えたその表情に、憂いを表した。
「・・・分かってるよ。でも、考えずにはいられないの・・・」
「何かあったのか?好きな奴と」
「・・・あったのかなぁ・・・」
「おい、もしかしてわかんねーのか?」
少し笑っているけど、その顔はとても寂しげで儚くて。
「うん・・・わかんない。わかんないから・・・心配なの・・・」
「心配だし、不安、なんだろ・・・?」
「・・・うん」
ゆるゆると大きな瞳に涙が溜まっていくのが見える。
こくりと頷いた拍子に零れ落ちてしまうかとも思った。
それでも喉の奥でぐっとこらえる、おだんごがそこにはいた。
「話してくれていいんだぜ?言ったらスッキリするかもしんねーし」
「・・・まだ、言いたくない。誰にも言ってないし、言いたくないの。言ったら・・・
何か、色んな心配してるコト全部認めちゃう気がして」
「そっか・・・ならいい。ただ、無理してガマンするといつまでたっても
きっと苦しいぜ。だから言いたくなったら、いつでも言えよ」
オレもおだんごと同じようなもんだった。
本当は、聞きたくない。
聞いてしまえば友達としてさえいられなくなるような気がして。
おだんごの傍にいることが、許されなくなってしまうような気がして。
だけどそれよりも、その明るい表情たちが寂しく揺れるのを
ただ見ているだけほど苦しいことは今はなくて。
「・・・星野」
「聞きたいって、オレはずっと思ってるから」
ウソをまた1つ、ついた。
「ありがとう」
本当のことを言えるまでどれだけ時は残されてるだろう。
それまでの間にオレはどれだけウソをついていくんだろう。
おだんごのことを友達だなんて感情もウソ。
告白してくる女の子に好きな子はいないからと返すのもウソ。
コンサートに来てくれるファンの女の子たちに言う“好き”もウソ。
そして何より、“おだんごの願う幸せ”を
オレも願おうなんて思う気持ちもきっと、ウソだ。
恋愛感情は矛盾や欲望まみれで、時にウソばかりをつかなくちゃならない。
好き。そんなたった一つのキモチだけなのに。
オレもお前も、その気持ちに翻弄されてウソばかりなんだろう。
「気にすんなって。これくらい。暗くなってくるし送ってくぜ」
「いいよぉ、アイドルと2人で歩いて変な風にとられたらやだもん」
「その時はオレがただの友達だって大々的に宣伝してやるって」
「・・・じゃあ、一緒に帰ろっか!」
いつか、本当のことが言えたのなら。
オレはきっと、もっとずっと輝ける気がする。
どんな表情や心さえ眩い、お前には叶わないと思うけどな。
END
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あとがき
星うさ祭!!ということで久々星うさ書きましたが
なーんとみすぼらしい!!(泣)一発書きでございます。
恐ろしさのあまり誤字脱字の確認してません(笑)もしもあったら
各自脳内修正して下さいまし・・・。
内容的にはうさ←星野ですね。ビバ片想いあゆさんに捧げます。
一発書きへタレでスミマセン・・・。
2003129 ウラアサ
Photo by:Water Wings