Pirates of Suicidal Barracudas

 

BagBall軍団、海賊ズのしられざる軌跡(?) ByCube

なんとなくダラダラと過ごしていたある日の事だった。

すっかり管理を怠けきって、客足の減ったPirates Shopで、椅子に座りながら海賊伝言版を眺めていた。
「ん〜?なんじゃこりゃ。」
そこにはかつて、我らPSBと張り合って海の覇権を争った海軍の元メンバーSolangeの電報が打ち込まれていたのだ。
 『ずーーーーーーーっと前に
  「BagBallやんない?」
  っていってたの覚えてますか?
  今こそやろーーー(^-^)!
  試合があるらしいよー!』
おいおい・・・そんなだから癒着とか言われるんだぞお前ら・・・。
んまあ、PSBにかなわないと知って海軍から足を洗ったSolanageにはどうでもいい話だな、はっはっは。
にしてもバッグボールか。うわさだけは聞いたことがあった。
なんでも暇人の集う一般的な世界においてたしなまれているらしいスポーツの一種のはずだ。
鉱石を運ぶ要領でゴールに箱を運ぶとか、そういうゲームだと記憶している。
無限世界ではそんなスポーツをやる奴らは、どう考えてもいそうにないな。確かコートすらなかったはずだ。

と、思っていたらどうやらコートが出来たらしい。
へぇ〜・・・。
しかもSolangeの電報にNeroが速攻で返信を打っているではないか。
 『やるなら参加希望ー
  やることないしさーw』
暇なんだな、Nero・・・。
まあ私も大概暇だけどさ・・・。
2秒だけ考えて、結局私が書いた返信はこれだった。
 「おー私もやるーw」

・・・・・・・・・・・・
暇なんだよ。

 *   *   *

聞いた話では5/3がMGN初の大会らしい。
今日は・・・4/18。
練習期間は約2週間かっ!
むーん、こりゃあ出るとなったら練習せねばいかん!
海賊がおめおめと負けて帰るわけにゃいかねぇ!
NeroとSolangeはさっそく19日から練習を始めたらしい。
私は一足遅れて20日からだ。

バッグボールのコートはフェルッカのブリテインの西の畑に設置されている。当然ガード圏内として存在している訳で、無限世界では珍しく人殺しの手の届かない遊び場というわけだ。
あるいみ珍しい遊び場とも言えるわけだ。

夜になって畑へいくとすでにそこには、何人もの無限ギルドのタグを付けた奴らが集まっていた。
コートではゲームらしきものも行われている!
その数およそ10人以上。
うわー久しぶりにこんな沢山の人見たー!・・・という声があっちこちから上がっている。
勿論私も同じ事を言ったがな・・・。

見たことのある名前の奴らのほかにも、知らない名前が数人。話しを聞くと、どうやら一般世界からわざわざ出向いてきたバッグボールプレイヤーらしい。
2週間で無限プレイヤーにバッグボールを教えに来たのだ。ありゃまあ、ご苦労さん!

こうして我々のバッグボール人生が始まったのだった。

 *   *   *

バッグボールというスポーツの説明は別冊「海賊でも分かるバッグボール入門(PSB出版)」を読んでいただく事にしよう。

さっそく練習を始めた海軍団だったが、その内容は熾烈を極めた。
なにせ船の操舵と人殺しの技ばかりを鍛えて来たのだ。
鉱石をドリブルなんてした事は、数えるほどしかなかった。
堀師や鍛冶師ならば、そのコツも早く飲み込めたかもしれないが、我々はまず自分を中心として、どの位置に物が置けるのか、という限界範囲を体に叩き込む事から始まった。
左右、上下の限界位置を覚えるため、一人で箱をあちこちに移動してみるという、見た目非常に地味で、地味すぎて何やってんの?状態がしばらく続いた。
しかしこんな事で長い時間を取るわけにはいかない。
我々には時間がないのだ!
一通り覚えた・・・と思い込む事にして、ドリブルの訓練に移った。
「うわああ・・・と、とれない・・・遅い・・」
悲鳴に近い声があちこちから聞こえてくる。
自分の少し先へおいたボールを追いかけるようにして、前でて、またボールを取り少し先へ置く。
その繰り返しをしていたのだが、ものすごい動きがスローモーなのだ。
一歩前へ進んで取るんだよ〜と何処からかコーチ共の声が飛んでくるが、一歩前でたつもりが二歩も三歩も前へいってる事なんてザラだ。
それでもよろよろとドリブルを続ける。
横でやっているNeroは案外上手だ・・・。
すいすいとボールを移動させて前へ進んで行く。
なんだこいつ。ほんとに初めてなのかぁ?
思ったより器用な奴だなあ。
「ぬ〜!負けるか、こんにゃらー!」
Neroを横目に必死の形相のドリブルをするが、もはやボールを操る手は、力が入りすぎて中指が吊りそうだ。
吊りそうで必死の形相という噂も・・・。

2時間も練習を続けるとさすがにフラフラになっていた。
最近海にも出てないし、体力おちたなこんにゃろー。

というわけで、初日は痛くなった手をさすりながら、疲れた体を引きずって店へと帰ったのであった。

 *   *   *

翌日からはさらに勢力的な練習を行った。
基本的なドリブル・パス・スタート陣形を教えられた後はコーチにきたプロ軍団(だったらしい。奴らは目にも止まらぬスピードでドリブルし、パスをカットしてくるという恐ろしい軍団であった)と無限のルーキーの混合チームをその場で作り実際の試合形式の練習を何回も行った。

海軍団も、敵になり味方になり、観戦したり説明を聞いたりと忙しく立ち回っていた。
なんと驚いた事に、雑魚ルーキーの中からめきめきと頭角をあらわしたのが、あのNeroだったのだ。
コーチ達も、無限人も、Neroの才覚に感嘆しているのがわかる。
パスカットへの反応の早さと、早々にドリブルのコツを掴んだらしいNewbieの一歩上をいったスピードにびびる。
しかしこれは単なる天与の才ではなかった。
Neroの猛烈な集中力と練習量の賜物であったのだ。

個人練習をしている間も常にボールを放さず、延々と行ったり来たりしてドリブルを繰り返す。
適当にコーチにコツを聞き出しては、また練習を続ける。
他のチームの奴らや、私自身と比べてもその集中力と練習量は圧倒的だったのだ。恐ろしいやつだ。
そのNeroの勢いに乗って私も自然と練習量が増えた。

一斉に新人として練習をはじめて数日たった頃には、その差は歴然となっていた。
毎日手がつる一歩前まで練習を繰り返したNero&Cubeが練習試合でチームを組むと、相手はほとんど勝てないという事実が出来上がっていたのだ。

その頃まだチームごとでの対戦練習というのは数が少なく、ほとんどがその場に居合わせた者が適当にコートの中で組み分けをして試合練習をしていた。
中にはチームでの連携重視で、他のチームの人間との混合試合に消極的な者達もいたが、我々はプロとの混合戦や他の無限チームとの混合試合も積極的に出まくっていた。

ただただ練習のためだけではなかった。
すでにバッグボールというゲームの面白さにはまっていたのだ。


話は少し戻るが、練習が始まって2日目には声をかけてきたSolangeが我々とのチームを組む事を断念していた。
やはり奴は元海軍という立場が足かせになり、海賊と手を組むことはできない!と白状してきたからだ。
勝手な奴よ・・・。
まあよい、そんなお前をやっつけて後悔させてやろうではないか!!
そうNeroと誓ったのだった。
試合は3on3で行われるため。最低もう1人チームメンバーを探さねばいけなくなったが、その時思わぬ人物が名乗りをあげたのだ。
そう、赤ひげの凶悪な海賊Hayreddinである。
奴が言うには「俺はバッグボール経験者だ!」らしい。

ええええ・・・

Neroと私が疑惑のまなざしを向けたのは無理も無いことだった・・・。
だってあのハイレディンだよ・・・。

しかし今はそんなことに構っている場合ではなかった。
なんとしてももう1人はチームメイトを見繕わねばならないのだ。
我々がHayreddinの参加を諸手をふって迎え入れたのは言うまでもない。しかも経験者となったら非常に有利だ。
・・・が甘かった。
Hayreddinは、ほとんど練習に出てこなかったのだ。
経験者という地位に甘えたのか?
否。
奴は元々練習なんか大大大嫌いなのだ。
Neroと私は不安を感じながらも、Hayreddinの分まで自分達でなんとか頑張るため、更に練習を積むこととなった。
二日目にして、我々の頭の中には優勝の二文字しか見えていなかったのだ。
海賊とは負けず嫌いなものなのだ。
このとき海賊ばかりのチームになったため、海賊ズというチーム名(私が適当に考えた)に反対の声はなくなっていた(Hayreddinいわく、Cubeにはネームセンスが無いと、いやーな顔をしていたが、知るか。)

そんなこんなでなんとか3人そろい、たまーに練習にくるHayreddinに文句を言いつつ、練習は続いた。
私は相変わらずドリブルなどの個人技にかなりの難があったが、その辺はNeroの技量に頼る事にしていた。
地面におかれたボールのカットは、訓練で幾分上達していたし、コート全体の状況をみる余裕も生まれていた私は、そっちの方に注力する事に勝手に決めていた。
カットとドリブルに優れたNeroにボールをゴール近くまで運んでもらい、私がゴール付近で待ち受けてボールをもらいゴールするという、基本的な形が出来上がってきた。

それと毎日の練習の中で気が付いた事があった。
実際に大会に出場するチームでの練習というのは、非常に大切で、チーム内での連携や味方の動きの癖、弱点、長所がわかりやすい。
失敗へのフォローも打ち合わせする事ができる。
だが、それ以上にメンバーが毎回入れ替わるような混合戦の練習は重要であったのだ。
混合戦での重要な技術は打ち合わせ済みの連携やフォローではない。
臨機応変に対応する能力というやつだ。
繰り返し行った混合戦で、私がはっきり意識した上達点は
 ★敵・味方の位置の把握
 ★動き方のセオリーらしきもの
である。
位置の把握というのは、チーム戦では重要でパスを出すコースや、またパスを出す前の自分の行動に関わる大事な部分だ。
これを痛感したのは、他の味方が持っていたボールをパスしようとした時に、味方が1人・敵が3人という位置にボールを置いてカットされたのを見たときだった。
神業のカットを期待できる味方で無い限り、敵の手と味方の手がせいぜい5分5分になる位置にボールを置かないと味方のカットが圧倒的に不利になってしまう。
それを一瞬の判断で見分けるのは、やはり立ち位置の確認なのである。

次に動きのセオリーらしきものであるが、分かりやすい例を上げるとゴール前の攻防がある。
自分達がゴールへ攻め入っている時を想像してほしい。
ゴールには届かない位置に味方がボールを持っているとして、自分はシュートエリアへ入ったとする。
シュートエリアに立ったからには、なんとしても味方のパスをもらいシュートしたいところだ。
基本的にシュートエリアへ入った場合、せいぜい味方が敵エリアにいる間くらいは、攻防戦を見守ってエリアを離れない方がいいとされている。
ところが、それを知らないと、ちょっとでも味方が敵に囲まれるとそれを救い出そうとばかりに、シュートエリアを離れて味方の側へ走ってしまう者がいるのだ。
味方は3人いるのだから、2人のパスを信じて待つのがシューターのセオリーである。
セオリーというからには、打ち合わせなどしないでもそのように行動するべき、という事である。
ところが、これをチームメイトとの打ち合わせで動作を決めていると、できない人がでてくる。

Neroとは力関係の理由でしょっちゅう敵チームとして練習していた。(前にも触れたとおり、2人で組むと無限選手ばかりの場合、チーム力に大きな差ができちゃっていたので・・・)
その結果海賊ズはチーム練習というのは明らかに少ないタイプのチームだったわけだ。
打ち合わせの行動の代わりに、Neroも私もその辺はしっかりと身についたに違いない。
おかげでいざチーム練習になっても、打ち合わせの行動というのは無かった。


さて、そんなこんなで優勝は目前、海賊ズの前に敵なし!がっはっは!!!
と大笑いしたのもつかの間、怪しい名前のチームがある日練習にきたのだ。
その名はSexyBeamz。
Basasiを筆頭にバッグボール経験者ばかりが集められたチームだ。
現在は無限世界に住んでいるので、出場資格も満たしている。
奴らは自信満々のようだ。
我々は経験者=コーチ軍団=プロのイメージが強かった為、一気に警戒を強めた。
これは・・・・優勝無理かもしんない・・・しょぼん。
HayreddinとNeroが揃ったときを見計らってBeamzと練習をしてみると、明らかに奴らは強かった。
コーチ軍団のようなプロ程ではないが、初心者の動きとは違う。バッグボールのなんとやらもよく分かっているようだし、格の違いを感じた。
実際のところ、Beamzと海賊ズでの練習試合は何度も行われたが、勝てた事が無かったような記憶がある。
そこまでほぼ無敗だった海賊ズの最強の敵が現れたのだ。
かいぞくピーンチ!
これまでの相手ならばHayreddinが練習にこなくとも、Neroとのコンビ力でなんとか対応できると予感していた。
(Hayreddinも実際のところ、それ程へたくそではなかった。人の話を聞かないだけだ。涙)
が、SexyBeamzにはそれは通用しない。
焦りを覚えたNeroと私はそれまで以上に必死に練習した。
大会で最大の障害になるとしたら、SexyBeamzである事は明白であった。

その頃一緒に練習に参加していた他シャードのNARAKAも一時的に海賊ズとしてエントリーに加わり(彼は無限住人ではなかったが、もう一つのエントリー条件であるヤングカップの出場権を持っていたため、エントリーできた。彼は我々より数ヶ月長く練習しており、かなり上手かった。)Hayreddinのピンチヒッターとして、海賊ズは磐石なチーム構成を完成させた。

NARAKAと対SexyBeamzを想定しての練習は最後の数日も行われ、あとは大会の日に持てる全パゥアーを出し切るだけとなった。


 *   *   *

大会の日はやってきた。

エントリー選手以外にも、出張の公式審判団や2週間付き合ったコーチ軍団、その他各チームの応援団が会場に押しかけた。
その場にいた誰もが思ったに違いない。

 「無限ってまだこんなに人がいるんだ(゚Д゚)」

かくして試合ははじまった。

私の手は、どえらい震えていた。
なにがなんでも勝たねばならぬ。
負けては一生の恥じよ!!!

気合が空回りしすぎて、ボールを持つ手は小刻みに震え、力がはいった指先は白くなっていた。
各チームが最後の打ち合わせに入っているのが見える。
緊張でもはや体中がぶるぶるしている私を尻目に、いよいよ海賊ズの初試合がやってきた!

「とにかく自分の力を信じて、いつも通りやるんだ〜〜〜ぁぁぁぁ・・・・」

自分自身に言い聞かせるように、声を出す。
とにかくコレを勝ち上がれ無かれば、海賊ズの無限カップは早々に終了してしまうのだ。
打倒Beamzの夢も絶たれてしまう。

 「では、互いに礼。ゴール前に移動してください」

審判の声にさらに緊張が高まる。
「ううう・・最初は4歩走ってボールゲット・・・4歩走って・・・ゲットゲット・・・ううううう」
ぶるぶるぶるぶる。
こんな震える手で果たしてボールをキャッチできるのであろうかーーーーーー。
いや、やるのだ!掴むのだ!
テレキネシスの詠唱が聞こえる。
次の瞬間・・・

 びよーん

箱が魔法の光に包まれる。
「ぬおおおおおおおおお(心の声。喋るとファールです)」」
1,2,3,4、おらぁー!!!
頭の中でいつもの通りカウントしながら飛び出す。
いつもと比べればボールをキャッチする時間は遅かったが、最初のゲット合戦はなんとか勝利。

それから5点は、あっという間でもあり、気の遠くなるほどの長い時間にも感じた。

 「試合終了。5-0 海賊ズの勝ちです」

勝てた・・・
勝てたのだ。
5-0。数字の上では圧勝だ。
だが、自分の動きはおよそいつもらしくないギクシャクした物だった。
ゲーム内容も、拍手できるほどではない。
だがしかし、勝てば官軍というではないか。
とにかくトーナメントでは勝つのが大事なのだ。うむ。

近くでみていたBeamzの1人が声をかけてきた
「やったな、俺らも勝つぜ。次の試合であたるな。
 いいゲームにしようぜ」
いつも口は悪いBeamz(いや本当に悪いんです。はい)の精一杯の誉め言葉と、激励である。
「うん、負けるなよ。あんたらと戦うために今日があるんだからな!」
強気で返す。
「おう、あたりめーだ。俺らが負けるか。」
笑いながらコートへ入っていくBeamz。
その不遜な態度に眉をひそめる者もいるが、少なくとも私は彼らを認めている。
そしてBeamzはその言葉どおり圧勝して第二試合へとコマを進めた。

ここまでほとんどのゲームで5-0に近い結果がでていた。
勝つチームはばしっと勝ってしまう。
チーム間の練習量による、力の差が点数に現れる形になっていた。
しかし次は、おそらく接戦になるだとうと予感していた。
いや接戦でなくては意味が無い。
我々が死に物狂いで練習してきた意味がないではないか。
そして接戦を制して勝つのだ。
一試合を消化して大分おちついたと思っていたのに、再びそれを思うと気分が高揚してくる。
ぶるぶると手が震えたが、それは先ほどまでの緊張ではなかった。
武者震いってやつだ。
Beamzと戦うのが楽しみでしょうがなくなっていた。

コートに2チームが入るとBasasiが言った。
「いい試合にしようぜ」
「うん、私らもそれを望んでる」
言葉とは裏腹に、ばちばちと火花が散るかのような緊張感がコート内に充満する。
周囲のギャラリーも。今までみてきた中でもこの2チームのチーム力が一段上回っているのを、その目で確認していたのか、ひときわ声援が大きくなる。
Beamzを応援する声。
海賊を応援する声。
両方がんばれと応援する声。
海賊ズもBeamzもこれが決勝だというくらいの気合で、試合に臨んでいたのは確かだった。

審判の合図で魔法が箱を包む。
両チームが猛然と箱にダッシュした。

めまぐるしいカット争い。
ドリブルを止めようとするDFの的確な動き。
高速のパスと、華麗なドリブル。
試合は一進一退を繰り返した。

勢いで先制2点を上げた海賊ズだったが、すぐにBeamzの追い上げに掴まる。2-0が2-3になり4-3になりついに・・・
4-4
イーブンになった。
イーブンでの中央スタートは海賊ズ。
明らかに有利な位置だ。
たったのコート半分を進めばSexyBeamzの居並ぶ向こうのゴールを捉えることができるのだ。
だがその距離はとてつもなく遠くに思えた。
だがここがふんばり時だ。
やるぞ、勝つんだ。
仲間に目で合図を送り、最後のリスタートのボールを持ち上げた。

飛び込んでくるBeamz。
奪われるボール。
奪い返し半歩進むと、囲まれ、再び奪回される。
中央付近での攻防は熾烈を極めた。
一度の間違いが、即ゴールに繋がる。
そのくらいの危機感があった。
だが、ボールのキープ率は海賊ズがまだ上だった。
気分も乗ってる。
これで一気に押し込むぞ!
というとき、不意にLenoがボールをさらい、得意のドリブルで一気にシュートエリア一歩前までボールを運んできた。
緊張に手が汗ばむ。
だが、そう簡単にシュートさせるもんか!!
気合が、シュートエリア付近に置かれたボールを一瞬でカットした。
絶好調だ!
私はすかさずその場から、ドリブルで相手ゴールへ走ろうとした。
敵は3人ともがシュートエリア付近にかたまっている。
今ならいける・・・・!
一歩踏み出したその瞬間。

 つるっ・・・

緊張で汗ばんだ手からボールがこぼれおち、先ほど奪ったのと同じ場所にボールが落下したのだ。
無論Beamzはそれを見逃さない。
次の瞬間ボールは、敵のゴールの上にその姿を晒していた。

 「あう〜海賊負けちゃった〜」
 「いい試合だったぞー」

客席の声が遠くに聞こえた。
がっくりとした気分と、やりきったという満足感が、同時に押し寄せる。
そして最後のボールを落としてしまった、不甲斐なさへの悔しさ。

だが最後の挨拶を終えるときには、すでに気分は晴れ渡っていた。
やるだけやった満足感と、次のステップへの希望が見えた。

その後Beamzは5-0.5-0.で決勝でも圧倒的パワーで相手をねじ伏せた。
我々海賊ズも3位決定戦の相手を5-0でねじ伏せ、なんとか入賞にこぎつけたのだった。


ここに第1回大会終了までの、海賊ズの記録を終わる。

 *   *   *

その後も海賊ズはNARAKAが(最初から一時的参加でもあったので)抜け、3人での練習を行っている。
第2回大会は、メンバーの練習不足が祟って(もちろん別世界での仕事が忙しかったからに他ならないが、とっても残念。)1回戦敗退であった。
しかしまた第3回にむけ、新たにメンバーを育成しつつ日々の練習に励んでいる。

BBは確かに遊びだが、やるとなったらとことん遊ぶのが海賊流。最初は誰でも弱いもんです。でもしり込みせずに一緒に遊べたら、多分すごく楽しいでしょう。
うちが教えられる事はなんでも教えます!

つうわけで、BBコートで会いましょう!!


次回は「Cube、海賊流草の根BB普及運動。賭けBBを始めるの巻き」


Last Update : 2003/06/18